近年、DIYに関する関心が高まり、屋根修理を自分で行おうとする方が増えています。
しかし、屋根修理は正しい知識・経験を持っていなければ施工できません。
間違った修理方法を行った結果、さらに屋根の状態を悪化させてしまうこともあります。
本記事では、屋根修理の自分でできる範囲からメリット・デメリット、注意点まで詳しく解説します。
「屋根修理を自分でどこまでできるのか知りたい」という方はぜひ参考にしてください。
メリット・デメリットや注意点など、屋根のDIYに関する必要な情報なども公開しています。
屋根修理は自分（DIY）でできる？
屋根修理は、簡単な工事であれば自分で行える可能性があります。
ただし、基本的には簡単な工事であってもおすすめできません。
なぜなら、屋根修理は高所作業になるため、ケガや事故につながりやすいからです。
それでも、屋根修理を自分で行いたい場合は、どこまでの工事ならできるのか知っておく必要があります。
- 部分修理
- 全体工事
屋根修理は大きく分けて、部分修理と全体工事に分類されます。
部分修理の場合は、工事内容によって自分でも対応できる可能性があります。
全体工事は、屋根のプロフェッショナルでないと対応できません。
それでは、それぞれどういった工事内容なのか詳しく見ていきましょう。
屋根の部分修理
屋根の部分修理は、自分でできる可能性があります。
素人でも比較的簡単に作業できる内容があるからです。
部分修理の具体的な内容は下記の通りです。
- ひび割れ
- はがれ
- 雨漏り修理
- 清掃
- 屋根材交換
部分修理は、ひび割れやはがれなどの補修が主です。
同じ屋根材を購入できる場合は、屋根材の交換が可能です。
雨どいに関する清掃なども、部分修理に含まれます。
屋根を補修する範囲が狭い場合は、自分でできる工事もあると覚えておきましょう。
部分修理は屋根材のひび割れやはがれが主で、簡単な作業であれば自分でできる可能性があります。
屋根の全体工事
全体工事が必要な場合は、屋根修理を自分で行わないでください。
部分修理とは違い、屋根に関する高度な技術力や経験が必要だからです。
全体工事の具体的な内容は下記の通りです。
- 葺き替え工事
- カバー工法
- 雨どい工事
- 塗装工事
葺き替え工事とは既存の屋根材を撤去して、新しい屋根材を施工することです。
カバー工法は葺き替え工事とは違い、既存の屋根材を撤去せずに新しい屋根材を重ねます。
葺き替え工事やカバー工法は全体工事のため、屋根に関する高度な技術力と経験が必要です。
雨どいや塗装工事の場合も作業を行う範囲が広く、素人で対応するのが困難といえるでしょう。
全体工事の場合は高度な技術力・経験が必要なため、屋根修理を自分で行わないでください。
以上が屋根修理は自分（DIY）でできるかどうかです。
部分修理であれば、屋根修理を自分で行うことが可能です。
ただし、屋根修理は高所作業のため、簡単な工事でも自分でやるのはおすすめしません。
特に、修理箇所が全体に広がっていると、素人で行うことは極めて困難です。
全体的な工事が必要な場合は、必ず屋根修理専門の業者に依頼してください。
屋根修理を自分で行う前に用意する道具・材料
どうしても屋根修理を自分で行いたい場合は、事前に必要な道具を用意する必要があります。
必要な用具を揃えていないと、スムーズに工事を進められません。
ネットやスーパーでも購入できる道具・材料の一例は下記の通りです。
- テープ
- 安全帯
- 屋根材
- 防水シート
- コーキング剤
例えば、屋根材にひび割れが発生している場合は、コーキング剤を事前に準備しましょう。
コーキング剤を使用することで、屋根のひびを一時的に補修できます。
屋根材の交換を行う場合は、スーパー・ネットで同じ屋根材を購入できるか確認してください。
屋根修理を自分で行う場合は、工事をスムーズに行うためにも必要な道具・材料を用意しましょう。
以上が屋根修理を自分で行う前に用意する道具・材料についてです。
どうしても屋根修理を自分で行う場合は、工事に必要な用具・材料を用意しましょう。
必要な道具・材料は屋根の修理方法ごとに異なるため、ネットで確認してください。
屋根修理の費用を比較
屋根修理にかかる費用は、DIYと屋根修理業者で異なります。
屋根修理を自分でやる時と業者に依頼した際の費用は下記の通りです。
| 工事内容 | 自分で行った際の費用 | 業者に依頼した際の費用 |
| 防水シートの貼り付け | 2,000円～ | 20,000円～ |
| 屋根材の部分交換 | 4,000円～ | 40,000円～ |
| コーキング補修 | 10,0000円～ | 50,000円～ |
屋根修理の費用を比較すると、5倍から10倍ほどの差があります。
屋根修理の費用の差は、人件費や作業費、出張費などさまざまです。
また、依頼する業者によっても、屋根修理の値段が異なると覚えておきましょう。
屋根修理の費用は、屋根修理の業者に依頼するのに比べて、DIYの方が安価な傾向があります。
屋根修理の工事内容の費用相場を知りたい方は、下記のURLからご参照ください。
関連記事：屋根修理の費用相場はいくら？火災保険や屋根修理業者で費用を抑える方法！
屋根修理を自分で行うメリット・デメリット
屋根修理を自分で行う場合は、メリット・デメリットを把握する必要があります。
メリット・デメリットを把握しないと、工事を行った後に後悔してしまう可能性があるからです。
- 屋根修理を自分で行うメリット
- 屋根修理を自分で行うデメリット
まずは、屋根修理を自分で行うメリットを把握しましょう。
屋根修理を自分で行うメリット
屋根修理を自分で行うメリットは下記の通りです。
- 費用を抑えられる
- 業者に騙されない
- 好きなタイミングで行える
- 思った通りに進められる
屋根修理を自分で行う最大のメリットは、費用を抑えられることです。
作業料や仲介手数料が発生しないため、屋根修理業者よりも費用が安価な傾向があります。
また、屋根修理業者の都合を考えなくても良いので、好きなタイミングで工事を行えます。
自分の思った通りに作業を進められるのもメリットの一つです。
屋根修理を自分で行う場合は費用を抑えられるだけではなく、自分の好きなタイミングで工事を行えます。
屋根修理を自分で行うデメリット
屋根修理を自分で行うデメリットは下記の通りです。
- 事故につながる
- 施工の質が低い
- スムーズに進まない
- 近所に迷惑をかける
屋根修理を自分で行う最大のデメリットは、事故につながることです。
屋根修理は高所作業になるため、常に危険がともないます。
また、屋根修理に関する技術力・経験が乏しい場合は、施工の質が低くなります。
施工の質が低くなると、屋根の状態をさらに劣化させてしまうかもしれません。
知識・経験がないと柔軟な対応ができないので、思ったように工事が進まないこともあるでしょう。
周りに対する配慮を行っていない場合は、近所に迷惑がかかるためトラブルに発展する可能性があります。
以上が屋根修理を自分で行うメリット・デメリットです。
屋根修理を自分で行う場合は、費用を抑えられるというメリットがあります。
一方で、高所作業で事故につながりやすく、施工の質が低くなるというデメリットもあります。
屋根に関する知識・技術力が乏しい場合はデメリットの方が大きいため、やった後に後悔してしまうかもしれません。
メリット・デメリットを把握したうえで、自分で屋根修理ができるかどうか判断しましょう。
屋根修理を自分で行う際の注意点
屋根修理を自分で行う際には、メリット・デメリットだけではなく注意点も把握する必要があります。
注意点を把握することで、あらゆる事故やトラブルを防げるからです。
- 足場は屋根修理のプロに任せる
- 屋根材の種類を確認する
- 道具の落下に注意する
- 不安な場合は作業を途中で止める
屋根修理を自分で行う際の注意点を詳しく見ていきましょう。
足場は屋根修理のプロに任せる
足場は屋根修理のプロに任せましょう。
足場の設置は、素人が行うと事故につながる可能性があります。
屋根修理は高所作業のため、足場の設置が必要不可欠です。
足場を設置することで、転落事故の可能性が設置しない時と比べて低くなります。
ただし、足場の設置はしっかりした知識がないと、崩れてしまうかもしれません。
足場が崩れてしまうと、自分だけではなく周りの住民にケガをさせる可能性があります。
安全確保のためにも、足場は屋根修理のプロに任せてください。
足場を屋根修理のプロに任せることで、転落事故の可能性が低くなります。
屋根材の種類を確認する
事前に屋根材の種類を確認する必要があります。
屋根材によって修理方法が異なる可能性があるからです。
屋根材の種類の詳細は下記の通りです。
- トタン屋根
- スレート屋根
- ステンレス
- 瓦屋根
- ガルバリウム鋼板
- アスファルトシングル
上記の通り、屋根材にはさまざまな種類があります。
屋根材を交換する際は、どの屋根材が必要なのか正確に把握しなければいけません。
屋根材の種類を正確に把握できなければ、ズレや雨漏りなど思わぬトラブルに発展する可能性があります。
屋根の屋根材を正確に判断できない場合は、屋根修理を自分で行うのはやめましょう。
屋根修理を自分で行う場合は、屋根材を正確に把握してから取り組んでください。
道具の落下に注意する
屋根修理の道具の落下に十分注意してください。
屋根修理の道具が落下したことで、事故やケガにつながる可能性があります。
屋根修理の道具の落下を防ぐために、どこに何を置いているのか把握しましょう。
道具を正確に把握していない場合は、油断していると足にぶつかるかもしれません。
足に道具がぶつかった結果、道具が落下する可能性があります。
屋根修理の道具の落下によって、ケガや死亡事故につながるためご注意ください。
自分や周りの人の安全のために、屋根修理の道具の落下には気をつけましょう。
不安な場合は作業を途中で止める
屋根修理の作業を行っている際に、どうしたら良いのか分からなくなったら、作業を途中で止めてください。
分からないまま作業を行っていると、屋根の状態が悪化する可能性があるからです。
屋根修理は経験・知識がないと難しい作業です。
屋根修理の作業を行っていると、どうしたら良いのか分からないこともあるでしょう。
分からないまま作業を続けると、屋根の状態を悪化させてしまうかもしれません。
屋根の状態を悪化させないためにも、作業を中断して屋根のプロに確認してもらってください。
不安な場合は作業を途中でやめて、屋根修理のプロに依頼しましょう。
以上が屋根修理を自分で行う際の注意点です。
屋根修理を行う際は、事前の準備と周りへの配慮が必要です。
屋根修理を自分で行う際の注意点を知ることで、事故やトラブルを防ぐことにもつながります。
もしも、作業の途中でどうしたら良いのか分からない場合は、屋根修理のプロに任せてください。
屋根修理業者の適切な探し方
屋根修理業者に依頼する際は、適切な探し方を知っておく必要があります。
屋根修理業者によって、サービスの内容や金額が異なるからです。
- 施工実績・経験が豊富
- 自社施工
- 分かりやすく丁寧
- アフターサービスが充実
優良な屋根修理業者は、どういった特徴があるのか一つずつ見ていきましょう。
施工実績・経験が豊富
屋根修理業者を探す場合は、まず施工実績・経験が豊富かどうか確認しましょう。
屋根修理の実績・経験が豊富であれば、サービスの質に期待できるからです。
ホームページに「施工実績〇〇件」「地域NO.1」など、施工実績・経験について記載してあるか確認してください。
施工実績・経験がほかよりも大きく記載されている場合は、屋根修理業者の強みといえます。
施工実績・経験を強みにしていれば、サービスの質に期待できるかもしれません。
特に、コンテストの受賞歴やグーグルの口コミなど、外部から評価されている屋根修理業者がおすすめです。
屋根修理の実績・経験が豊富な業者を選ぶことで、質の高いサービスを受けられる可能性があります。
自社施工
屋根修理の費用を抑えたい方は、自社施工の屋根修理業者を選びましょう。
自社施工ではない屋根修理業者に比べて、費用を抑えられます。
自社施工とは、自社に在籍している職人が直接施工を行うことです。
自社施工の業者はほかの業者に依頼しないため、仲介手数料が発生しません。
仲介手数料が発生しなければ、その分の屋根修理の費用を抑えられます。
特に、地域密着型の屋根業者は、自社施工で行っている傾向があります。
屋根修理の費用を抑えたい場合は、自社施工の業者を選んでください。
分かりやすく丁寧
屋根修理を初めて依頼する方は、分かりやすく丁寧な業者がおすすめです。
お客様のことを第一に考えて、適切なアドバイスや提案をしてくれます。
分かりやすく丁寧な業者かどうかは、見積書の内容で判断できます。
- 名称
- 金額
- 材料
- 工事内容
- 数量
- 単位
優良な屋根修理業者の場合は、見積書に工事内容が細かく書かれています。
見積書の内容が分からなくても、担当者があなたに分かるまで説明してくれるはずです。
お客様を第一に考えて、調査や説明に時間をかけてくれる業者などがおすすめです。
分かりやすく丁寧な屋根修理業者は、初めての方でも安心して任せられます。
アフターサービスが充実
施工後の屋根のトラブルに備えて、アフターサービスが充実している業者を選びましょう。
時には、施工後でも屋根修理のトラブルが発生する可能性があります。
屋根修理のトラブルが発生した場合は、無駄な費用がかかるかもしれません。
無駄な費用を発生させないためにも、アフターサービスが充実している屋根修理業者かどうか確認してください。
アフターサービスが充実していれば、施工後に屋根のトラブルが発生しても無償で対応してくれる可能性があります。
アフターサービスが充実している屋根修理業者を選ぶことで、施工後の無駄な費用を抑えられます。
以上が屋根修理業者の適切な探し方です。
屋根修理は高度な経験・技術力が必要なため、施工実績が豊富な屋根修理業者に依頼してください。
費用を抑えたい場合は、アフターサービスが充実している自社施工の業者を選びましょう。
「屋根修理業者の探し方についてもっと詳しく知りたい」という方は、下記のURLからご参照ください。
関連記事：屋根修理業者の失敗しない探し方やポイント！悪徳業者の対処方法を紹介！
屋根修理の費用は補助金・助成金で安くできる？
屋根修理の費用は、補助金・助成金で安くできる可能性があります。
屋根修理の補助金・助成金は、大きく二つに分かれます。
- 国の補助金・助成金
- 市区町村別の補助金・助成金
補助金・助成金は、国と市区町村別ごとに分かれています。
屋根修理の補助金・助成金の目的は、主に耐震性・省エネ対策です。
国・市区町村別の補助金・助成金の詳細は、下記のURLからご確認ください。
参考サイト：国土交通省ホームページ
参考サイト：地方公共団体における住宅リフォーム支援制度検索サイト
また、屋根修理は補助金・助成金だけではなく、火災保険でも費用を安くできるかもしれません。
「火災保険について詳しく知りたい」という場合は、下記のURLからご参照ください。
関連記事：屋根修理の火災保険の適用条件は？申請方法や注意点を紹介
ただし、屋根修理を自分で行う場合は、費用が少額の可能性があるため補助金・火災保険の対象外かもしれません。
補助金・火災保険を活用するなら、屋根修理業者に依頼するのが望ましいです。
特に、屋根に関する補助金・火災保険に詳しい屋根修理業者に依頼すると良いでしょう。
屋根修理の飛び込み業者には注意が必要
近年は、あなたの家に突然訪問してくる「屋根修理の飛び込み業者」が急増しています。
屋根修理の飛び込み業者には十分注意してください。
あなたを騙す屋根修理の悪徳業者の可能性が高いからです。
例えば、屋根修理の飛び込み業者は下記のような言葉であなたを勧誘してきます。
| 屋根材がズレているので放置すると危険です 火災保険を使用すれば0円で屋根修理できます |
あらゆる手口を使って、あなたのことを言葉巧みに勧誘するでしょう。
屋根修理の飛び込み業者が言葉巧みに勧誘してきても、相手にしないでください。
屋根修理の飛び込み業者と契約した結果、詐欺被害やトラブルに発展したという報告があります。
勧誘がしつこい場合は、警察や最寄りの消費者センター、弁護士などに相談しましょう。
「屋根修理の飛び込み業者について詳しく知りたい」という方は、下記のURLからご参照ください。
関連記事：屋根修理の飛び込み業者の手口！トラブルの事例や悪徳業者の見極め方を紹介
まとめ
屋根修理は自分でもできますが、基本的にはおすすめしません。
高所作業で危険をともなう可能性があるからです。
屋根修理を自分で行ったことで、屋根の状態が悪化するかもしれません。
どうしても、屋根修理を自分で行う場合は、事前に必要な道具・材料を用意してください。
近所の住民に迷惑がかからないように、しっかりとした配慮なども必要です。
屋根修理を自分でできないと判断した場合は、屋根修理業者に依頼しましょう。
見積もりの際の説明が丁寧で分かりやすい業者がおすすめです。
万が一に備えて、アフターサービスが充実しているところも良いでしょう。
自社施工の屋根修理業者を選ぶことで、屋根修理の費用を抑えられます。
屋根修理の費用をより安くするために、補助金や火災保険を活用しましょう。
詳しくは、国や市区町村別の公式サイト、加入している保険会社にご相談ください。
中には火災保険を悪用して、あなたを騙そうとする屋根修理の飛び込み業者がいるため気をつけましょう。